音楽

[019]プレイガール大魔境/キノコホテル

キノコホテルというグループはご存知だろうか?
ソロアルバムを11月にリリース予定の歌と電気オルガン担当のマリアンヌ東雲が中心人物のグループだ。
2020年にはデビュー10周年を迎えるキノコホテル。
どんな音楽をやっているのか。
wikiによると
「結成当時はグループ・サウンズやガレージパンクなど1960年代後半のロックンロール・サウンドに着想を得た楽曲や衣装、キノコ・ヘアーを特徴としていたが、2011年以降は、長尺な曲も増えさらに複雑な音楽性を展開」
よそではテクノポップというカテゴライズで見かけた。
ジャズ、ハードコア、ディスコという言葉もみかける。

うーん、一言でいうなら「昭和歌謡曲をロックとパンクで味付けしたレトロJポップ」(一言にしては長いぞ)ってところだな。略してレトロポップでいいわ。

何が凄いかっていうと、この「プレイガール大魔境」のジャケットを見て欲しい。

プレイガール大魔境【通常盤】

世代じゃないけど、わ、バルタン星人とかのあれだ。うまくいえない・・・。昭和のレトロな怪獣ものイラストとか。まあまた一言でいえば昭和レトロなイラストなわけだよ。哀愁漂うレベルで。

で、曲を聴いてびっくりするんだ。狙ってるね?と。
何を狙ってるのかっていうと、「俺」を狙ってるわけだ。
「俺」が好きな感じをどんどんやってくるわけだ。
狙われたわけだ。そりゃ落ちるわけだ。
「あ、好きだ」となる。
そう。まんまと好きになった。

昭和レトロフレイバーが好きな人にはたまらない。
完全に狙われるから狙われたい人はぜひキノコホテルチェックしてみて欲しい。
このアルバムはコンセプト的にも外しなしで面白いよ。
もちろん他のアルバムもだし、マリアンヌ様のソロも要チェキだ。

<収録曲>

CD収録内容(初回限定盤・通常盤 共通)※全曲2017 年録音
1. ゴーゴー・キノコホテル(初出『マリアンヌの呪縛』2014 年)
2. 愛人共犯世界(初出『マリアンヌの恍惚』2011 年)
3. 球体関節(初出『マリアンヌの誘惑』2012 年)
4. あたしのスナイパー(初出『マリアンヌの憂鬱』2010 年)
5. 悪魔なファズ(初出『マリアンヌの誘惑』2012 年)
6. 荒野へ(初出『マリアンヌの恍惚』2011 年)
7. 還らざる海(初出『マリアンヌの憂鬱』2010 年)
8. 愛と教育( 初出『マリアンヌの誘惑』2012 年)
9. おねだりストレンジ・ラヴ(初出『マリアンヌの革命』2016 年)
10. 風景(初出『マリアンヌの恍惚』2011 年)
11. 惑星マンドラゴラ(新曲)

≪ALL TRACKS≫
作詞作曲:マリアンヌ東雲
編曲:マリアンヌ東雲・キノコホテル

2019.10.24

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[018]Cowboys from Hell/Pantera

青春の第一次ヘヴィメタ・ハードロックシリーズはとりあえずPANTERAをもって最終章としておきましょう。とにかく聞きまくったヘヴィメタの中でも、神のように崇めていたグループがPANTERAでありました。PANTERAのボーカリストのフィル・アンセルモがかっこよかった。当時は何をもってかっこいいというのか(今となっては疑問なのです)、とにかく曲がかっこいいというだけで神でした。歌詞の内容とかあとで詳しく知っていくと、あれ?そうでもないなぁ、と目が覚めるのですが・・・。

1stアルバムのCowboys from Hellと2ndのvulgar display of powerまでの二作でリアルタイムでPANTERAにどっぷりハマりました。

Cowboys From Hell

何がよかったか? なんて考えるまでもなくサウンドですよね。パワーメタルという言葉が創られるほど重厚なサウンドはPANTERA独特のもの。そしてシャウト。フィルの声ね。革命的なかっこよさだった。ツアービデオとかホントくそみたいなビデオも、神を拝むような気持ちで視聴してたな。くそなんだけど内容。くそだからこそかっこよかった。

自分の15歳から16歳を振り返るうえでPANTERAの存在は欠かせない。自分にとっては暗黒のような時期だった。それを支えたのがPANTERAだった、というのではなくむしろPANTERAを崇めるほどに暗黒だったのだ。音楽に浸かり、悪魔的なものが尖っていると信じて、奇抜なことに特化し、下手くそな歌でバンドのボーカルをしていたあの暗黒期。いつもPANTERAが俺を支配していた。ただ、暗黒なりに、気合は入ってた。生半可な気持ちではなかった。必死だった。アイデンティティの模索に。

いまだにバンドTシャツ着ちゃうことあるんだけど、PANTERAは白も黒も持ってて、やっぱり着る時はちょっと気合い入るよね。そんぐらい特別なバンドです。青春そのものといっても過言ではないぐらいに。

2019.10.21

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[017]Decade of Decadence/MOTLEY CRUE

アメリカを象徴していたバンドだったように思う。ティーンの頃、不良っぽさに憧れ、でも近寄っちゃいけないような危ない存在、それがモトリークルーだった。西海岸のワルイ人たち。セックス、ドラッグ、ロックンロール。派手なビジュアル、破天荒な言動。危ない人たち。問題児。そんなモトリークルーのイメージだったが、楽曲がかっこいいことに驚かされたもんだ。特にこのベストアルバムったら、最初から最後までぶっ飛びのヤバサ。

デケイド・オブ・デカダンス

01.ライヴ・ワイヤー(’91リミックス) – Live Wire [3:15]
02.ピース・オブ・ユア・アクション(’91リミックス) – Piece Of Your Action [4:38]
03.シャウト・アット・ザ・デヴィル – Shout At The Devil [3:13]
04.ルックス・ザット・キル – Looks That Kill [4:07]
05.ホーム・スウィート・ホーム(’91リミックス) – Home Sweet Home [4:00]
06.スモーキン・イン・ザ・ボーイズ・ルーム – Smokin’ In The Boys Room [3:26]
07.ガールズ、ガールズ、ガールズ – Girls,Girls,Girls [4:28]
08.ワイルド・サイド – Wild Side [4:39]
09.ドクター・フィールグッド – Dr.Feelgood [4:46]
10.キックスタート・マイ・ハート(ライヴ) – Kickstart My Heart [4:57]
11.ティーザー – Teaser [5:15]
12.ロックン・ロール・ジャンキー – Rock N’ Roll Junkie [4:01]
13.プライマル・スクリーム – Primal Scream [4:44]*新曲
14.アンジェラ – Angela [3:52]*新曲
15.アナーキー・イン・ザ・U.K. – Anarchy In The U.K. [3:20]*新曲
16.レッド・ホット(ライヴ) – Red Hot [3:27]*日本盤ボーナストラック
17.ドクター・フィールグッド(ライヴ) – Dr.Feelgood [6:42]*日本盤ボーナストラック

冒頭のライブワイアーでぶっ飛ばされて、シャウトアットで重厚に、ホームスウィートホームでうるっときて、6.7.8.9.10と畳み掛ける名曲の洪水からケツのピストルズカバーAnarchy In The U.K.からレッドホット、ドクターフォールグッドのライブまで、捨て曲なさすぎ。捨て曲なさすぎなのです。

ちなみにボーカルのヴィンスニール先生とは新幹線でニアミスした経験があります。古川駅から仙台駅まで移動した際に、なんとヴィンス・ニールバンド(ソロ)のツアーで仙台公演やってらしてその帰りだったようなんです。降りようとしたら乗ってきました。ヴィンスご一向が。すかさず握手を求めました。自分よりややちっさかったです。でも横に大きかったです。いい思い出なのです。

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[016]Tribute/Ozzy Osbourneトリビュート〜ランディ・ローズに捧ぐ

音楽に夢中だった頃のことを思い出してみると、広く浅く貪っていたかと思いきや、実は狭く深く掘り下げていたように思う。実際は掘り下げるなんて高尚なことはしてなくて、好きな曲を延々聴き続けるだけなんだけどね。

misfitsを聴いてた頃の話を引き合いにだす。
⇒ [014]Walk Among Us/MISFITS

年頃ってあるじゃないですか。
たとえば、一番音楽に敏感だった年頃。
あなたは、いつですか?
私は14歳~17歳がマックス敏感だったと思います。
それで好奇心に比例して、CDも相当買いました。

中学生の頃からアルバイトをしてまして(合法)
そのバイトで得た収入のほとんどを音楽に費やしてました。
CDは輸入盤を10枚、それ以外はCDレンタルしてカセットテープにダビングする。
14歳、15歳はそんな生活だったように思います。

もっと雑食だったら、自分の音楽性もさぞ豊かなものになってたんでしょうけど、
年頃の時はロック、パンク、ラウド、メタルと。
ロン毛かスキンヘッドか、タトゥーかピアスかみたいな、
そんなビジュアルの洋楽ばっかり好んで聴いてました。

結局、自分の中の第一次音楽ブームはハードロックやヘヴィメタなんですよ。で、紙媒体で情報を吟味して、新作を買う(ギャンブラーだな)、名盤はレンタル(こっち買えよ!)とかでやりくりしてた。

で、自宅ではCDプレイヤーで聴けるけど、ウォークマンで持ち歩いて聴くためには、カセットテープにダビングする必要があった。なんでもかんでもカセットテープにダビングしてた。

50分のアルバムを60分テープに入れると10分余るじゃん? もったいないって気持ちが芽生えるのか、最後に好きな曲だけもう一回入れたりとかよくしてた。

そこでこのアルバムなんです。オジー・オズボーンのギタリスト、ランディ・ローズがいかに天才だったかを示すような作品なんだけど、ホント、よく聴いてた。

自分の中では初めて意識して聴いたギタリストといえばジェフベックやジミーペイジやエリッククラプトンよりも、ランディ・ローズが最初なんじゃないかな。

で、このアルバムをカセットテープにダビングした際になぜか一曲目に「over the mountain」を入れてるんだ。このCDには入ってない曲なのに。over the mountainが一曲目のアルバムといえば「Diary of a Madman」なのだが、そのアルバム持ってないかったのに! という、個人的にはちょっとしたミステリー要素のある思い出のアルバムなのだ。(どうでもいいか 笑)

トリビュート~ランディ・ローズに捧ぐ

2019.10.16

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[015]七夕おどり 島倉千代子

ふるさとの食べ物はソウルフードというが、ふるさとの音楽をソウルミュージックとは呼ばない? ではなんと呼ぶ? ローカルソウルとでも名付けるか。

そこでだ。自分にとってのローカルソウルとは? と考えたときに真っ先に浮かんだのが、夏の風物詩「盆踊り」のテーマ曲だったりする。夏といえばこれ。これ聴かなきゃ夏じゃない。ってぐらい親しんできた音楽であります。

だがしかし、札幌に住んだり上京したりして以降、パタッと聴かなくなりました。なぜ? なぜなら、どうもご当地ソングのような位置づけが強い歌だったようなのです。

なので、この曲は盆踊りの定番だと思い込んでいたのに、他の地域の人にしてみれば初めて聴く曲だったりしちゃいます。ちなみに仙台七夕の定番が島倉千代子の七夕おどりですが、平塚の七夕の定番は都はるみの七夕踊りだそうですり。まったく異なる曲です。

まあ、ローカルソウルって他にもいくつかあって、佐藤宗幸の青葉城恋唄とかが筆頭だけど、やっぱご当地CMにはかなわないなという印象はある。なぜなら青葉城恋唄は全国区だけど、ご当地CMはゆかりある人の耳にしか入らないからね。

ベニーランドの歌とかローカルソウルナンバーワンだろうね。これ口ずさめれば県民だよ。あとは菓匠三全とかホテル松島大観荘とかKHBお天気情報とかさ。そこらへんは映画「ゴールデンスランバー」でも確認できるから、ローカルソウルをチェックする際はそちらもよろしく!

ってわけで、島倉千代子の七夕おどりはローカルソウルに認定です。

2019.10.15

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[014]Walk Among Us/MISFITS

年頃ってあるじゃないですか。
たとえば、一番音楽に敏感だった年頃。
あなたは、いつですか?
私は14歳~17歳がマックス敏感だったと思います。
それで好奇心に比例して、CDも相当買いました。

中学生の頃からアルバイトをしてまして(合法)
そのバイトで得た収入のほとんどを音楽に費やしてました。
CDは輸入盤を10枚、それ以外はCDレンタルしてカセットテープにダビングする。
14歳、15歳はそんな生活だったように思います。

もっと雑食だったら、自分の音楽性もさぞ豊かなものになってたんでしょうけど、
年頃の時はロック、パンク、ラウド、メタルと。
ロン毛かスキンヘッドか、タトゥーかピアスかみたいな、
そんなビジュアルの洋楽ばっかり好んで聴いてました。

当然リアルタイムで追いかけるグループもいたけど、
古きよきアルバムやアーティストなんかともめぐりあう機会も多かったです。

数多くいるパンクバンドの中でも、
MISFITSとの出会いは、とても刺激的でした。
アルバムを買ったのに総収録分数は24分程度というボリューム。
「みじかっ!」と思いきや、
濃縮された24分強に圧倒されるのです。
何度聴いたかわからないぐらい好きなアルバムです。

Walk Among Us/MISFITS

全曲フルスイングでかっこいいんだけど、特に1曲目には思い入れがある。
「20eyes」
歌詞は、
トゥエンティーアーイズ~インマヘッドっていうんだけどそれが空耳して
「とりあーえーずまえーえ!」って聞こえてた。
取り敢えず前へ!って勝手に応援ソングみたいに聴いてた。

あまりに好きすぎて歌詞を和訳してみたら、
意味不明すぎて目が点になった記憶がある。

とにかくよく聴いた。全部かっこいい。

2019.10.14

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