[009]シンガーレディ/しばたはつみ

[009]シンガーレディ/しばたはつみ

[009]シンガーレディ/しばたはつみ

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しばたはつみ
1952年東京生まれ。父がピアニストで母がヴォーカリスト。恵まれた音楽環境に育ち、9才で米軍キャンプで歌い始め11才で「スマイリー小原とスカイライナーズ」の専属歌手となる。1974年「合鍵」でデビュー。1977年に「マイ・ラグジュアリー・ナイト」が大ヒット。この年の第28回NHK紅白歌合戦に初出場。

しばたはつみの「シンガーレディ」は1975年発表のアルバム。

シンガー・レディ

このアルバムの凄さを箇条書きでPRしてみようと思う。

サウンドがクソかっこいい!
サンプリングソースとして使えそうなネタ感満載!
ソウル・シンガーとしての魅力が詰まりに詰まっている!
ジャズピアニストの大野雄二がサウンドプロダクション!
唯一無二の女性ジャズ・ソウル・シンガー!
コンセプトアルバムとしての完成度がめちゃくちゃ高い!

とにかくアルバムとしての統一性が素晴らしい!と勝手に思っている。1曲目で始まり、13曲目で終わる。シンガーレディの表裏が見えるというか、陽の当たる場所ももちろん日陰の部分まで見えるという意味で、秀逸なアルバムだといえる。華やかな部分は当然表題曲の「01.シンガーレディ」に対しての「03.ステージ・ドア」ではワビサビが際立つ。田舎から出てきたテイの「05.ショウガール」なんかもストーリー性が実によい。「06.帰らざる日々」だって芸能活動の流れをなぞってる。「09.シンデレラ・シューズ」では私夢がかなったのスターになったのというセリフが飛び出す。「11.ララバイ・オブ・スター」も舞台を終えてからの視点。と、まあ全体を通して「シンガー」というコンセプトを逸脱することなく進む。そして、「13.私の彼」で終わるこのアルバムだが、この曲はこの曲単体でも評価したいぐらいいい曲。当然メロディ最強にいいのだが歌詞がハンパない。ダメ男に恋する女。彼は口づけがうまいの。ただ単にとこ上手。ただそれだけだけどもうクズな男なのだ、とメロディアスに歌い上げる。なもんで、素敵なシンガーも裏ではこんな男に尽くしているのかよ、、、というアルバム全体を通して「シンガーレディ」が妙に説得力を増してくるんです。

サウンドもかっこいいし歌詞もかっこいいし、唄も素晴らしいんだよね。
つまり、いいアルバムなわけです。

2019.06.29

PS:
余談ですが、このアルバムだけをサンプリングして、
HIPHOPリメイクしてビート集作りたいですってぐらいサウンドに惚れてます。