こんな本や作家が好き

こんな本や作家が好き

誰かにせっつかれているかの如く、活字を読みあさっているものの、決して趣味は読書ですなどとは言えない。そんな自分は年間120冊を読む。週に2冊読んでいる計算だ。読めばいいってもんじゃないんだよ量より質だろ、大事なのは中身だろ、大事なのはどう感じたかだろう。おっしゃることはもっともです。意外と、頭には入っていかないもんですよ。特にフィクションを好んで読んでいるので、覚える必要もないし、頭に叩き込む必要もないんです。ただ感じるままに感情移入して読みすすめるだけなんです。だから、時と場所を選ばず(結構選びますけど)、活字の世界はいつでも読者を「ここではないどこか」へ連れ出してくれるのでやめられません。

 

では、どんなものを読んでいるんだよ、という話です。基本的には好きな作家さんのものを深く掘っていく読み方が好きです。なので、一度気に入ったら、どんどん読んでいく傾向にあります。だからこそ逆に、未読の素晴らしい作家さんとの新たに出会うときのあの感覚もやめられません。何度はずれても、何度失敗しても、新たな出会いがそれらを凌駕してくれます。

 

レコードの場合はいわゆるジャケ買い、タイトル買いをしました。本はジャケ買いは滅多にないです。出版に関わっている方々には申し訳ないけど内容にしか興味がないんです今のところ。タイトル買いはたまにやりますが、ほぼほぼ失敗しますね。タイトルがよすぎる作品って実は中身は・・・。というか読み終わって初めて、ああこのタイトルしっくりくるね、っていう作品のほうが好きかもしれません。

 

ではでは、最近はどんなのを読んでいるのか。好きな作家で、あらかた読んでしまって新作を常に待っている状態なのが角田 光代奥田 英朗吉田 修一だ。このあたりは、コンスタントに新作が出る。ちょうど欲している頃に出る。ドラマ化や映画化もされやすく、なじみのある作品も多いのでは?

 

怒り(上) (中公文庫)

 

好きだけど、だいたい読んだよ、とは言えるほど読めていないのは重松清の作品。家族をテーマにした作品が多いのかな。同じぐらい小学生が主人公も多いかな。とにかく、面白いけど、泣く。そういう意味では疲れる。だから読むのに体力がいる。

 

その日のまえに (文春文庫)

疲れないのはエッセイ。あまりエッセイは読まないが、三浦 しをんのエッセイや書評集はわりと好きで読む。いつも鞄には一冊本を入れているが二冊入れるなら、三浦しをんのエッセイとか書評を持ち歩きたいかな。

 

昔は、ミステリーなんて味気ないとか思ってたけど、単純に面白い。いわゆるミステリーの大どんでん返しを味わってしまってからどっぷりハマってしまった。乾くるみイニシエーション・ラブセカンド・ラブあたりのラストで衝撃を味わったあたりから、ミステリーにも手をのばし始めた。ベストセラー作家の湊 かなえのイヤミスはだいたい読んだ。本格的な推理小説にはまだ手が出ないが、葉桜の季節に君を想うということなどで知られる歌野 晶午や来年映画が公開され話題になるであろう愚行録の著者貫井 徳郎の代表作は読んだし、これからも読み続けるだろう。伏線のちりばめ方やミスリードがうまい。大いにだまされて、だまされていることを知った時点で、最初から読み直したくなる衝動。あれはたまらないね。

慟哭 (創元推理文庫)

また、悲しい気持ちになることが多い、桜木 紫乃の北国の寂れた街を舞台にする話とかも好き。最近読んだ、それを愛とは呼ばずは、よかった。結末が衝撃すぎてびっくりしたが、ああいうタッチの作品はひきこまれるし、これからも読んでみたい。

 

今年の夏に、友人を亡くした。その友人が好きな作家にあげていた道尾 秀介。代表作を含めいくつか読んだが、独特の世界観で、味わい深くて面白い。

 

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)


今日から映画が公開される大崎 善生聖の青春はノンフィクションだが面白い。大崎 善生は将棋雑誌の編集出身のようですが、他にパイロットフィッシュ とかアジアンタムブルー なんていう慟哭の恋愛小説もなかなか面白いですよ。

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でも、まとまった休みがあって、たっぷり本を読める時間をもらえたとしたら、どーっぷり浸かっていたいと思うぐらい好きなのは東 直己のすすきの探偵の「俺」シリーズかな。あのハードボイルドな世界が好きだし、冬が近づくと余計恋しくなるんだよね。

 

というわけで、最近読んでいる本の紹介シリーズでござんした。
面白い本などあったら、教えてくださいね。

 

でわまた。