雨に濡れた、約束の土地で その2

雨に濡れた、約束の土地で その2

毎年代々木公園で開催されてきたHIPHOPのブロックパーティー。

B-BOY PARK。

今夏、遂にその長い歴史に幕が降りる。

B-BOY PARKと出会った2000年、
俺は渋谷ハーレムにいた。
MCバトルに参戦して漢と戦っていた。
MCバトル黎明期、ルールは60秒交代とかだった。
勝てなくて悔しかったけど、
あの熱気は、
格別だったね。

俺にとって、
B-BOY PARKは特別な場所になった。

レペゼンする土地があったり、
毎月イベントをして地盤を固めている連中には、
誇るべき場所や、誇るべきバックボーンがあるだろう。
そういったモノがない人間だって、いる。いるんだ。
ボヘミアンラップソディもとい、
ボヘミアンな根無し草なラッパーだって数少ないが、
いるにはいる。自分もそうだった。
仙台出身だが、札幌で活動していたが、
ん? みんな地元をレペゼンしてるけど?
自分はどこを??
今思えば、そんなことをグダグダ悩んでたこともある。

B-BOY PARKは、
そんな男の、誇るべき場所にも、なったと思う。

2001年もB-BOY PARK MCバトルへ参戦した。
一年ぶりに帰ってきたあの場所で感じた手ごたえは、
格別だった。
予選は通過し、決勝トーナメントではKENSHINと対戦した。
一回戦ボーイだった。
またしても一回戦で負けるわけだ。

伝説となったKREVAのMCバトル三冠達成となったわけだ。

まあ、端的に言うと、
黎明期のMCバトルで、
爪痕はのこせなかったが、
名前はのこせた好例が俺だ。

その後、
B-BOY PARKのコンピレーションCDへのフリースタイル収録や、自身が声掛けして実現するREVOLUTIONシリーズのカセットテープコンピレーション音源などに発展していく。

そういった意味でも、
自分が自分であることを誇れているのは、
B-BOY PARKのおかげなのだと今でも思っている。

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その3へ続く