【12】天使のくれた時間/おすす名画
- 2019.10.06
- 映画

天使のくれた時間
「もしもの世界」はフィクションだからこそ成立する。だからこそ映画や小説で描かれる「もしもの世界」に魅力を感じるのだろうと思う。学生の頃の恋人と交際を続けいたらの「もしもの世界」。ロンドンへ発つ空港での別れのシーンから始まる当作品は、「別離」するところからスタートする。ロンドンへ高みを目指すべく勉学に励もうとする主人公と、行かないで!という勢いで迫る彼女。ここでもしロンドン行きを断念していたらどうなっていたのか。
財を手にしているが孤独なニコラス・ケイジがひょんなことから「もしもの世界」を体験する。学生時代の恋人との結婚生活は、こども二人と犬と郊外の一軒家に暮らしている。投資会社の社長だったニコラス・ケイジは、「もしもの世界」に馴染めず、ニューヨークへ逃げ帰ろうとするが、住居にも会社にも戻れない。なぜなら「もしもの世界」では、隣人もドアマンにも顔パスが効かなくなっているからだ。
ニコラスは現実を受け入れるしかない。
二人のこどものうち末っ子のおしめ替えで悪戦苦闘していると、長女が気づく。「あなたは本当のパパじゃないでしょ?」と。そしてパパがどんな仕事をしているのか聞き出し、職場へ出勤する。小売り店の社長をしている。
と、導入部分だけでも掴みはバッチリで見ごたえがありまくります。これ以上はネタバレになりますね。てか相当ネタバレしてますね、すいません。。。
「もしもの世界」は比べることによってコントラストが際立って、こっちがいいあっちがいい、ってなるものなんですけど、その許容範囲が真逆に振れる瞬間ってのが一番見ごたえありますよね。あっちがいいって思ってたのに、こっちがやっぱいいかも!の瞬間ですね。
で、これラストがすごいいいな、と。
ラブコメ好きだな、俺、と。
純愛を告白するっぷりなところが長いんですけど、そこがいいです。
男は未練たっぷりで、女はあっさりドライで、っていう図式もいいです。
男ってのはそういう生き物じゃないですか。
それがバッチリ出てるのがいいんです。
夢のある映画って、いいですよ。ね。
2019.10.05
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