【007】かがみの孤城 辻村深月
- 2018.01.30
- 読書

【007】かがみの孤城 辻村深月
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あらすじ
学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。
辻村深月の作品をいくつか読んではいるが、間違いなく最高傑作の域。
正直、こんなに感動して、余韻に浸った作品は他にない。
十年に一度ぐらいの傑作だと思う。
学校に行けない女の子。
不登校生徒が、
現実の世界と、かがみの中の世界を行ったり来たり、
その中で、無理して闘うことはない、と知る。
ネタバレになってしまうともったいないので、
詳細は省くが、かがみの中で出会う全員が、
みな頑張っていて、知恵を出し合って、
共闘しようとする姿勢はまぶしかった。
「希望」しか詰まっていない。
多感な時期に、こんな本と出会えていれば、
と思わずにいられない。
はりめぐらされた伏線や仕掛けは、
最後にしっかり回収され解決され、
作者の美しいまでの手腕に脱帽なのです。
ファンタジーの名作といえよう。
2018.01.30
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