言葉遊び

言葉遊び

韻を踏むというのも単純に言葉遊びの一環だと思う。いまだに、新しい言葉と出会うと韻を踏まずにいられない。大昔オンエアーイースト(現O-EAST)の狭い控室でギスギスした空気の中、バトルの前にKREVAと話していたのは「今だと、目にしたもの耳にしたもの、全部韻踏もうって考えちゃうよね。チェコスロバキアって書いてあるTシャツ着てたらみんな戸惑うでしょ」と言って、俺も必死にチェコスロバキアで韻を踏もうと思案したし、きっとまわりにいた出場者も頭の中はフル回転だっただろう。

チェコスロバキアで韻を踏むというのは、母音の「えおうおあいあ」が合っていること。さらに子音も同じ音をなるべく使えると、ぐっと響きがよくなるのだ。語尾の「うおあいあ」だけでも「あいあ」だけでもいい。

 

閑話休題。
今日は韻を踏むということより、言葉遊びに重きを置いた話。
ちょっと前にマイブームだった言葉遊びに、単語バトルというものがあった。いろんな単語を出しては、ドラゴンボールでいうところのスカウターのように疑似的な戦闘力を数値化してみたり、あるいはドラゴンクエストの呪文に置き換えてみてはどれだけ威力のある単語かを競うというものだ。そんなくだらない言葉遊びを夜な夜な飲みの席でやっているかと思うと、我ながらあきれてしまう。しかし、遊ぶときは全力で遊ぶ。初代チャンピオンは「バルサミコ酢」だった。

バルサミコ酢の力強い響きがたまらない。ドッペルゲンガー、サドンデス、デスメタル、デストロイ、バグダット、、、なんだかんだといって濁点が戦闘力を左右してくることにはすぐに気づいていた。

逆にかわいい言葉選手権などを開催した日にゃ、パピプペポのラインが強くなってくる。ポニョ、パピー、ペペロンチーノ、、ん?

好みの問題なので個人差がありそうだが、そういう言葉遊びもアリだと思う。

 

あとは、やっぱ造語を作ったり、使ったりということも楽しい。みうらじゅん氏のように影響力のある立場から発信される造語だと、「マイブーム」や「ゆるキャラ」「DT」「クソゲー」という単語のように、独り立ちしてさも昔からありましたけど何か? みたいな存在感を発揮してくる。

 

その昔、音楽業界の大先輩が「昨日、プリプロやっててさ~」というさりげない言葉に、プリプロって言葉に憧れたことがある。プリプロとはプリ・プロダクション。制作の準備、制作の前段階という意味で使う。ボーカル用のプリプロは特に重要で、一度録音してそれを聞き込んだりそれに合わせて練習することにより、本番前にアレンジができて、独特のグルーヴや気持ちのよい部分を見つけられるのだ。

 

というわけで、日常生活で「プリプロ」という言葉を使ったときの感動はいまでも忘れない。むしろ積極的に「プリプロしようぜー」と言っていた節がある。という経緯も踏まえて、日常でさりげなく使いたいカタカナ語シリーズというのも面白い。

【ブルードメアサイアー】
競走馬の血統で母の父。つまり母方の祖父。

使用例)
正:「血統はロマン。やっぱ、ブルードメアサイアーだよ」
誤:「俺もブルードメサイアーになりたいから子孫残そう!」

 

【アタッキングサード】
サッカー用語。フィールドを3分割したゾーンのうち、相手ゴール側のゾーンを「アタッキングサード」という

使用例)
正:「課題はアタッキングサードでの崩しだよ」
誤:「彼女のハート、アタッキングサードまで陥落中」

 

【ブルートゥース】
PCやスマホ・タブレットなどとその周辺機器を近距離の無線通信で接続すること

使用例)
正:「ブルートゥースのおかげで線がいらなくて便利だ」
誤:「おねえさん、オレとブルートゥースしませんか?」

 

【アドオン】
実は知らないIT用語ランキング1位のアドオン。アドオンとは簡単に言えば機能の追加、拡張。

使用例)
正:「アドオンを無効にすると、サクサクだよ」
誤:「オレとアドオンしようぜー」

 

はい、もう、お察しの通り、ただ誤使用で遊びたいだけでした。

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